〒465-0087 愛知県名古屋市名東区名東本通3-48-1
tel. 052-701-5800

~ B型肝炎ワクチンの定期接種化について ~

  • TOP
  • [カテゴリー: ブログ]
  • ~ B型肝炎ワクチンの定期接種化について ~

 平成28年10月1日よりB型肝炎ワクチンが定期接種となり、自己負担額が無料になります。
対象者は、0歳児で平成28年4月1日以降に出生された児、母子感染防止事業の対象でなく、名古屋市に住民登録がある方です。

現行の任意B型肝炎ワクチン特例措置による助成事業は、平成28年9月30日で終了します。
ただし経過措置として定期接種の対象とならない0歳児は、平成29年3月31日まで現行の自己負担額2,700円(1回分)で接種可能です。


このワクチンの目的は、B型肝炎ウイルスの母子感染のみならず父子感染や将来の「がん」予防です。
今まで我が国では、主に母親がB型肝炎ウイルスに感染してキャリアとなっている場合の母子感染を予防するという目的で行われていました。
しかし諸外国では、すべての子ども達に生まれた直後からの接種が行われています。
また、B型肝炎ウイルスには3つのタイプがあることが知られており、今まで日本で広まっていたタイプは慢性肝炎への移行は稀であるとされてきました。ところが最近、首都圏などで広まっているタイプは約10%が慢性化するとも言われており、将来の「がん」化が懸念されます。
通常の日常生活では感染に至ることは稀ですが、家族内での感染や性的接触による感染などは知られております。
ワクチンは成人になってからも接種可能ですが、乳幼児期に接種した方が抗体の獲得に優れており、多くの国では三種混合ワクチン+不活化ポリオワクチンと一緒になった五種混合やHibワクチンも含めた六種混合ワクチンという形で普及しています。
日本では残念ながら任意接種扱いですが、これによって将来の「がん」リスクの一つは防ぐことができるので、乳幼児期に必要なワクチンとして理解していただければ幸いです。